尾花沢市立学校教職員(以下「教職員」という。)が公務のため出張する場合は、交通機関または公用車を利用することを原則とするが、広く自家用車等が使用されている現状にかんがみ、特別の事由による出張における自家用車等使用の承認に関する基準を設け、事故が発生した場合の市の責任を明らかにするため定めるものである。

2　承認の要件

校長は、教職員の申出により、次の各号のいづれかに該当すると認めた場合に限り、所属教職員が自己所有の自動車(道路交通法第2条第1項第9号に規定する自動車をいう。)若しくは原動機付自転車(以下「自家用車等」という。)を運転して出張すること又は当該自家用車等(自動二輪車を除く)に同乗して出張することを承認できるものとする。

(1)　災害発生等により緊急用務を行う場合

(2)　公務に必要な書類や物品が携行不可能な場合または出張の目的地や用務先が多数の場合で、通常の交通機関を利用しては公務の遂行の能率が著しく低下する場合

(3)　通常利用出来る交通機関のない山間へき地等及び交通機関の運行密度が極めて低い地域に旅行する場合

(4)　通常の交通機関を利用しては著しく学校運営に支障がある場合

3　承認の制限

校長は、前項の用件に該当する場合であつても次の各号の一に該当する場合は、承認することができない。

(1)　児童、生徒を引率する場合。ただし、特に教育長の許可を得た場合を除く。

(2)　県外出張の場合で1日の走行距離数が、概ね200km(自動二輪車は概ね100km、原動機付自転車は市内の範囲)を超える場合

(3)　運転経験が1年に満たない場合

(4)　心身の状態が、自家用車等を運転するのに不適当と認められる場合

(5)　過去1年以内において道路交通法に違反して、免許の取消若しくは停止の処分を受け、又は交通事故を引き起こし刑罰に処せられた場合

(6)　自動車損害賠償保障法の規定による損害賠償責任保険の外、自動車については対人保険金額無制限及び対物保険金額500万円以上、また自動二輪車及び原動機付自転車は対人保険金額5,000万円以上及び対物保険金額500万円以上の任意保険に加入していない場合

4　承認の手続

校長又は教職員が、自家用車等を使用して出張するときの承認の手続きは次のとおりとする。

(1)　校長又は教職員が、自家用車等を公用使用するに際し、あらかじめ登録申請書(別記様式第1号)を教育委員会に提出し、教育長の認定を受けなければならない。この場合、校長にあつては承認を兼ねるものとする。

(2)　校長は、前号の登録申請書の提出に先立ち、証明出来るものによつて記載内容を確認しなければならない。

(3)　登録申請書は、内容に変更が生じたときに限り再提出し、教育長の認定を受けるものとする。

(4)　教育長は、登録申請書を審査し、許可基準を満たしている場合は登録通知書(別記様式第2号)により所属校長に通知するものとする。

(5)　教職員は、自家用車等を使用して出張しようとするときは、旅行命令簿に「自家用車等使用」又は「自家用車等同乗」と記載し、校長の承認を受けなければならない。

5　損害賠償等

(1)　教職員が、この基準により承認を受け、当該自家用車等の運行中に生じた事故の損害賠償等は、まず、その自家用車等が加入している保障法の規定による損害賠償責任保険及び任意保険によつて措置し、不足分が生じた場合には、尾花沢市が負担するものとする。ただし、当該自家用車等の使用につき教職員の故意または重大な過失があつたときは、尾花沢市は当該教職員に対し求償するものとする。

(2)　旅行中に交通事故等により、当該自家用車等に損害を受けても、尾花沢市は補償しない。

6　その他

(1)　この基準により承認された自家用車等に同乗する教職員は、当該自家用車等を運転してはならない。

(2)　この基準による承認を受けないで自家用車等を使用して公務旅行した教職員については、尾花沢市はいかなる責任も負わない。

附則

附則(平成11年6月24日教委訓令第7号)

附則(平成15年3月27日教委訓令第1号)