○尾花沢市水環境保全条例
平成23年9月22日
条例第19号
(目的)
第1条 この条例は、本市における水環境が市民共有の貴重な財産であり、市民の福祉の増進に寄与し、市、市民等、事業者(以下「市等」という。)が協働してその保全に努めることにより清らかな水環境を未来に引き継いでいくことを目的とする。
(基本理念)
第2条 本市が有する清らかな水環境は、水道、農業用水等として利用されるとともに市民に潤いと安らぎを与えるものとして古くから守り親しまれてきた。この水環境は、市民生活にとって欠くことのできない限りある共有財産であり、市民の健康的で快適な生活環境の保全はもとより、広く市民の福祉の増進が図られるように市等が協働してその有効な利用に努め、かつ、未来にわたり保全していかなければならない。
(用語の定義)
第3条 この条例において、用語の定義は、次のとおりとする。
(1) 水環境 本市に存在する山林等の水源域、湧水、河川、池沼、水路等の地下水及び地表水にかかわる環境の総称をいう。
(2) 市民等 本市に住所を有する者及び本市に滞在する者並びに本市に所在する土地、建物、事業所等の所有者及び管理者をいう。
(3) 事業者 市内において営利等を目的として事業を行う個人、法人又は団体をいう。
(市の責務)
第4条 市は、水環境の保全に関して自然的、社会的条件に応じた施策を講じなければならない。
(1) 地下水並びに地表水の良質な水質及び水量の保全
(2) 貴重な動植物等の生態系の維持
(3) 地表水による心に潤いを与える景観の維持
(市民等及び事業者の責務)
第5条 市民等及び事業者は、水環境の保全に自ら努めるとともに、前条に掲げる事項が達成されるよう、市が実施する施策について連携し、協力しなければならない。
(水源域の保全)
第6条 市等は、水源かん養に資する山林の適切な管理、保全及び水源域の良好な環境保全に努めるものとする。
(地下水の保全)
第7条 市等は、地下水の水質及び水量の保全を図るため、次に掲げる事項について必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
(1) 不法投棄の防止
(2) 汚染物質の地下浸透の防止及び適切な処理
(3) 山林等の水源域における地下水の大量採取の抑制
(地表水の保全)
第8条 市は、地表水の水質保全を図るため、次に掲げる事項について必要な施策を講じるものとする。
(1) 公共下水道、農業集落排水処理施設及び浄化槽の整備推進並びにそれら施設の適切な維持管理
(2) 前号に掲げる施設への加入及び設置促進
(3) 河川等の定期的な水質検査
2 市民等は、地表水の水質保全を図るため、次に掲げる事項について適切に対処するものとする。
(1) 不法投棄の防止
(2) 公共下水道又は農業集落排水処理施設への加入若しくは浄化槽の設置
3 事業者は、地表水の水質保全を図るため、関係法令等を遵守しながら適切に対処するものとする。
(水環境の保全の啓蒙及び学習)
第9条 市は、水環境の保全に取り組む市民の自主的活動を促すため、必要な施策を講じるものとする。
2 市は、水環境に関する環境学習の推進に必要な施策を実施するものとする。
3 市は、市民等及び事業者の行う環境学習に対して必要な支援を行うものとする。
(情報の共有)
第10条 市等は、良好な水環境が著しく損なわれるおそれがある状況を把握した場合、相互に連絡を密にし、情報を共有するものとする。
(委任)
第11条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。
附則
この条例は、公布の日から施行する。