○尾花沢市指定地域密着型サービス事業者等指導及び監査実施要綱
平成30年3月31日
告示第60号
尾花沢市指定地域密着型サービス事業者等指導及び監査実施要綱(平成20年告示第53号)の全部を次のように改正する。
(目的)
第1条 この要綱は、尾花沢市(以下「市」という。)における指定地域密着型サービス事業者、指定居宅介護支援事業者及び指定地域密着型介護予防サービス事業者又は指定介護予防支援事業者(以下「事業者等」という。)に対し、介護保険法(平成9年法律第123号。以下「法」という。)第23条に基づく指導(以下「指導」という。)並びに第78条の7、第83条、第115条の17及び第115条の27の規定に基づく監査等(以下「監査」という。)に関する基本的事項を定めることにより、利用者の自立支援と尊厳の保持を念頭において、事業者等の支援を基本に、介護給付等対象サービスの質の確保及び保険給付の適正化を図ることを目的とする。
(指導の方針)
第2条 適切な介護給付等対象サービスの取扱い、介護報酬の請求等に関する事項について周知徹底させることを方針とする。
(指導の形態)
第3条 指導の形態は、次のとおりとする。
(1) 複数の事業者等を一定の場所に集め、講習会方式により実施する指導(以下「集団指導」という。)
(2) 事業者等の事業所において、市が単独又は山形県と合同で、関係書類を閲覧し、関係者に説明を求める等の面談方式により実施する指導(以下「実地指導」という。)
(集団指導の実施)
第4条 集団指導は、介護保険制度の改正等により集団で周知すべき事項がある場合に、事業者等のうちから当該事項を周知すべきと市長が認めたものを対象として選定し、講習等の方法により行う。なお、欠席した事業者等には、当日使用した資料を配付するとともに、必要に応じ個別指導等を実施する。
2 前項の指導は、山形県又は他の市町村と合同で行うことができるものとする。
3 集団指導を実施しようとするときは、その対象とする事業者等に対し、あらかじめ次の事項を文書により通知するものとする。
(1) 実施日時及び場所
(2) 集団指導の内容
(3) その他必要な事項
(実地指導の実施)
第5条 実地指導は、市が指導の対象とする事業者等の事業所にて実地にて行うものとし、当該事業所等の指定有効期間中に1回以上行うものとする。
2 前項の指導は、山形県と合同で行うことができるものとする。
3 実地指導を実施しようとするときは、その対象とする事業者等に対し、あらかじめ次の事項を書面により通知するものとする。ただし、実地指導を効果的に実施するために通知すべきではないと市長が認めるときは、この限りではない。
(1) 実地指導の根拠規定及び目的
(2) 指導の対象となる事業所名
(3) 実地指導の日時及び場所
(4) 実地指導担当者の職氏名
(5) 実地指導の内容
(6) 事前提出資料及びその提出期限
(7) その他必要な事項
4 指導が終了した場合には、指導実施場所において出席者に対し、指導結果を口頭で講評するものとする。
5 指導の結果、改善を要すると認められた事項について、後日文書によって通知するとともに、文書で指摘した事項については、事業者等に対して、必要に応じ期限を定めて改善報告書の提出を求めるものとする。当該報告の受理後、改善状況を確認する必要がある場合は、職員を事業所等に派遣し確認を行う。
6 指導事務を効果的に実施するため、指導の状況を記録し保管するものとする。
7 市長は、実地指導中に以下に該当する状況を確認し、監査に変更することが適当と認めた場合は、実地指導を中止し、直ちに監査を行うものとする。
(1) 著しい運営基準違反が確認され、利用者及び入所者等の生命又は身体の安全に危害を及ぼす恐れがあると認められた場合
(2) 介護報酬の請求に誤りが確認され、その内容が不正若しくは著しい不当と認められた場合又はその疑いがある場合
(監査の方針)
第6条 第9条に規定する行政上の措置に該当する内容であると認められる場合若しくはその疑いがあると認められる場合、又は介護報酬の請求について不正若しくは著しい不当が疑われる場合において、事業関係を的確に把握し、公正かつ適切な措置を執ることを主眼とする。
(監査対象の選定)
第7条 監査は、次に示す情報により、指定基準違反又は介護報酬の請求について不正若しくは著しい不当(以下「指定基準違反等」という。)があると認められる場合又はその疑いがあると認められる場合に行うものとする。
(1) 通報・苦情・相談等に基づく情報
(2) 国民健康保険団体連合会、地域包括支援センター等からの通報情報
(3) 山形県、他の市町村からの情報
(4) 介護給付適正化システムの分析から特異傾向を示す事業者の情報
(5) 法第115条の35第4項の規定に該当する報告の拒否等に関する情報
(6) 実地指導において確認した情報
2 前項の規定の外、次の事項に該当する場合においても監査を行うものとする。
(1) 度重なる指導によっても事業運営、施設運営、介護給付等対象サービスの内容又は介護報酬の請求等に改善がみられないとき。
(2) 正当な理由がなく実地指導を拒否したとき。
(3) その他市長が必要と認めるとき。
(監査の実施)
第8条 監査を実施する場合には、監査の対象となる事業者等に対し次に掲げる事項を通知する。
(1) 監査の根拠規定及び目的
(2) 監査の対象となる事業所名
(3) 監査の日時及び場所
(4) 監査指導担当者の職氏名
(5) 事前提出資料及びその提出期限
(6) その他必要な事項
2 次の方法により監査を実施する。
(1) 事業者等に対して、指定基準違反等と認められる事項又はその疑いがある事項に関し、報告若しくは帳簿書類の提出若しくは提示を命じ、出頭を求め、又は当該職員に関係者に対して質問させ、若しくは事業所に立入り、その設備若しくは帳簿書類その他の物件の検査を行うものとする。
(2) 監査を実施するにあたっては、必要に応じて監査を実施する前に介護給付費請求書等による書面調査を行うとともに、当該事業者等からサービスの提供を受けた利用者等に対する実地調査を行う。
(3) 監査調書の作成等
ア 監査担当者は、監査終了後、速やかに監査調書を作成する。
イ 当該監査調書及び当該監査に係る書類等を審査のうえ、第10条に定める行政上の措置の有無について決定する。
(4) 監査結果の通知等
ア 監査の結果、改善勧告等に至らないが改善を要すると認められる事項及び介護報酬の返還を要すると認められる事項がある場合は、後日、文書により通知し、必要に応じ期限を定めて改善状況の報告を求める。
イ 当該報告の受理後、改善状況を確認する必要がある場合は、職員を事業所等に派遣し確認を行う。
(監査結果による行政上の措置等)
第9条 市長は、監査の結果、法第78条の2第8項若しくは法第115条の12第6項の規定により指定を行うに当たって付した条件に従わず、又は指定基準等に従った運営をしていないと認めた事業者等に対しては、法第78条の9第1項、法第83条の2第1項、法第115条の18第1項又は法第115条の28第1項の規定に基づき、速やかに書面によりこれら条件又は指定基準等を遵守すべきことの勧告(以下「勧告」という。)をするとともに、市長が定める期限までに当該勧告に係る事項を改善のうえ書面により報告するよう求めるものとする。
2 市長は、勧告をした場合において、当該勧告を受けた事業者等が前項の期限内にこれに従わなかったときは、法第78条の9第2項、法第83条の2第2項、法第115条の18第2項又は法第115条の28第2項の規定に基づきその旨を公表するものとする。
3 市長は、勧告を受けた事業者等が正当な理由がなく当該勧告に係る措置をとらなかったときは、法第78条の9第3項、法第83条の2第3項、第115条の18第3項又は法第115条の28第3項の規定に基づき、速やかに書面により市長が定める期限までに当該勧告に係る措置をとるべきことの命令(以下「命令」という。)をするものとする。
4 市長は、命令をした場合においては、法第78条の9第4項、法第83条の2第4項、第115条の18第4項又は法第115条の28第4項の規定によりその旨を公示しなければならない。
5 市長は、命令をしたにもかかわらず当該命令に係る措置をとらなかった事業者等に対しては、法第78条の10、法第84条、法第115条の19又は法第115条の29の規定に基づき当該指定の取消し又は期間を定めて当該指定の全部若しくは一部の効力の停止(以下「指定の取消し等」という。)をするものとする。
6 市長は、指定の取消し等をした場合においては、法第78条の11、法第85条、法第115条の20又は法第115条の30の規定によりその旨を公示しなければならない。この場合において、当該指定の取消し等が指定地域密着型サービス事業者又は指定地域密着型介護予防サービス事業者に係るものであるときは、その旨を山形県知事に報告しなければならない。
8 市長は、監査の結果、勧告又は指定の取消し等には至らないが、不適切な運営を認めた事業者等に対しては、第5条第5項に規定する実地指導の実施後の措置に準じた指導を行うものとする。
(監査の実施後の経済上の措置)
第10条 市長は、監査の結果、事業者等が行った介護報酬の請求に不正又は著しい不当の事実があり、その者に対し既に支払った介護報酬のうちに返還金を認めたときは、法第22条第3項の規定により、その者から返還金相当額を返還させるほか、併せて当該返還金相当額に100分の40を乗じて得た額を支払わせるものとする。
2 前項の規定による返還及び支払いは、返還金相当額及び支払わせる額を山形県国民健康保険団体連合会が当該事業者等に対し支払うべき介護報酬から控除する方法又は直接市に返還させ、及び支払わせる方法により行わせるものとする。
3 市長は、返還金を認めた介護報酬に係る介護給付等対象サービスの利用者が支払った自己負担額のうちに過払額を認めたときは、当該事業者等に対しては当該過払額に相当する額を当該利用者に対し返還するよう指導し、当該利用者に対してはその旨を通知するものとする。
(関係機関との連携等)
第11条 市長は、指導及び監査に当たっては、山形県、山形県国民健康保険団体連合会、他の保険者その他の関係機関と緊密に連携を図るとともに、その実施状況、実施結果その他の必要な情報の提供に努めるものとする。
(その他)
第12条 山形県が指定するサービス事業者等に対する指導及び監査については、山形県と合同で行うことができるものとし、この要綱に準じて実施する。
2 この要綱に定めるもののほか、事業者等に対する指導及び監査に関し必要な事項は、別に定める。
附則
この要綱は、公布の日から施行し、平成30年4月1日から適用する。