○尾花沢市農業次世代人材投資資金交付要綱
平成29年11月16日
告示第175号
尾花沢市農業次世代人材投資資金交付要綱(平成29年告示第152号)の全部を改正する。
(目的及び交付)
第1条 市長は、本市の次世代を担う農業者となることを志向する者に対し、農業人材力強化総合支援事業実施要綱(平成24年4月6日付け23経営第3543号農林水産事務次官依命通知。以下「国要綱」という。)に基づき、経営開始型の農業次世代人材投資資金(以下「資金」という。)を交付することにより、青年の就農意欲の喚起と就農後の定着を図り、新規就農者の育成及び確保を目的とし、尾花沢市補助金等の適正化に関する規則(昭和54年規則第12号。以下「規則」という。)及びこの要綱の定めるところにより、予算の範囲内で資金を交付する。
(交付対象事業)
第2条 資金の交付の対象となる事業は、新規就農・経営継承総合支援事業実施要綱(平成24年4月6日付け23経営第3543号農林水産事務次官依命通知)に規定する経営開始直後の新規就農者が行う事業とする。
(交付対象者)
第3条 資金の交付対象者は、以下の要件を全て満たす者とする。
(1) 独立・自営就農時の年齢が、原則45歳未満であり、次世代を担う農業者となることについて強い意欲を有していること。
(2) 次に掲げる要件を満たす独立・自営就農であること。
ア 農地の所有権又は利用権(農地法第3条に基づく農業委員会の許可を受けたもの、同条第1項各号に該当するもの及び特定作業受委託契約を締結したものをいう。)を交付対象者が有いること。ただし、親族から貸借した農地が主である場合は、交付期間中に当該農地の所有権を交付対象者に移転することを確約すること。なお、租税特別措置法(昭和32年法律第26号)第70条の4第6項に規定する特例付加年金の支給を受けるために使用貸借による権利の設定をしている場合及び同条第22項に規定する営農困難時貸付けによる権利の設定をしている場合並びに同法第70条の4の2第1項に規定する特定貸付けの特例を受けている場合は、この限りでない。
イ 主要な農業機械及び施設を交付対象者が所有し、又は借りていること。
ウ 生産物や生産資材等を交付対象者の名義で出荷し、取引すること。
エ 交付対象者の農産物等の売上げや経費の支出などの経営収支を交付対象者の名義の通帳及び帳簿で管理すること。
オ 交付対象者が農業経営に関する主宰権を有していること。
(3) 経営の全部又は一部を継承する場合は、継承する農業経営に従事してから5年以内に継承して農業経営を開始し、かつ、交付期間中に、新規作物の導入、経営の多角化等経営発展に向けた取組を行い、新規参入者(土地や資金を独自に調達し、新たに農業経営を開始した者をいう。)と同等のリスクを負って経営を開始する青年等就農計画等であると市長に認められること。ただし、一戸一法人(原則として世帯員のみで構成される法人)以外の農業法人を継承する場合は交付の対象外とする(交付対象者が農業経営を法人化している場合は、前号ア及びイ中「交付対象者」を「交付対象者又は交付対象者が経営する法人」に、ウ及びエ中「交付対象者」を「交付対象者が経営する法人」と読み替えるものとする。)。
(4) 農業経営基盤強化促進法第14条の4第1項に規定する青年等就農計画の認定を受けた者であること(交付期間中に農業経営基盤強化促進法第14条の5第2項に規定する認定の取消しを受けた場合及び同条第3項に規定する認定の効力を失った場合を除く。)。
(5) 青年等就農計画に農業次世代人材投資資金申請追加資料(別記様式第1号)を添付したもの(以下「青年等就農計画等」という。)が次に掲げる基準に適合していること。
ア 農業経営を開始してから5年後までに農業(農業生産、農産物加工、直接販売、農家レストラン及び農家民宿等関連事業を含む。)で生計が成り立つ計画であること。
イ 計画の達成が現実可能であると見込まれること。
(6) 人・農地プランに中心となる経営体として位置づけられていること又は位置づけられることが確実と見込まれること、あるいは農地中間管理機構から農地を借り受けていること(以下「人・農地プランに位置づけられた者等」という。)。
(7) 原則として生活費の確保を目的とした国の他の事業による給付等を受けておらず、かつ、原則として農の雇用事業による助成を受けたことがある農業法人等でないこと。
(8) 原則として一農ネットに加入していること。
(9) 平成24年4月以降に農業経営を開始した者であること。
(資金の額及び交付期間)
第4条 資金の額は、次に掲げる額を上限とし、交付期間は最長5年間とする。
(1) 資金の額は、経営開始初年度は、交付期間1年につき1人当たり150万円を交付し、経営開始2年目以降は、交付期間1年につき1人あたり350万円から前年の総所得(農業経営開始後の所得に限り、資金を除く。以下同じ。)を減じた額に3/5を乗じて得た額(1円未満は切捨て)を交付する。また、交付期間は最長5年間(平成28年度以前に経営を開始した者にあっては、経営開始後5年度目分まで)とする。
(2) 夫婦で農業経営を開始し、次の要件を満たす場合は、交付期間1年につき夫婦合わせて、(1)の額に1.5を乗じて得た額(1円未満は切捨て)を交付する。
ア 家族経営協定を締結しており、夫婦が共同経営者であることが規定されていること。
イ 主要な経営資産を夫婦で共に所有していること。
ウ 夫婦共に人・農地プランに位置づけられた者等となること。
(3) 複数の青年就農者が農業法人を設立し、共同経営する場合は、当該青年就農者(当該農業法人及び青年就農者それぞれが人・農地プランに位置づけられた者等に限る。)に交付期間1年につきそれぞれ(1)の額を交付する。ただし、経営開始後5年以上経過している農業者が法人を経営する場合は、交付の対象外とする。
(青年等就農計画等の承認申請)
第5条 交付対象者は、青年等就農計画等を作成し、市長に申請しなければならない。
2 前項の審査に当たっては、必要に応じて、関係者で面接等を行うとともに、必要な書類等を追加で求めることができるものとする。
(青年等就農計画等の変更申請)
第7条 前条の承認を受けた者は、青年等就農計画等を変更しようとするときは、計画の変更を申請しなければならない。ただし、追加の設備投資を要しない程度の経営面積の拡大、品目ごとの経営面積の増減等の軽微な変更の場合は、この限りでない。
(青年等就農計画の変更の承認)
第8条 市長は、前項の申請があった場合は、第6条の手続に準じて承認する。
(資金の交付申請)
第9条 交付対象者は、交付申請書(別記様式第2号)を市長に申請しなければならない。ただし、交付の申請は半年又は1年分を単位として行うことを基本とし、原則として、申請する資金の対象期間の最初の日から1年以内に行なうものとする。
(資金の交付)
第10条 市長は、前条の申請の内容が適切であると認めたときは、資金を交付する。なお、市長の判断により、1年分の資金を一括で交付することができる。
(サポート体制の整備)
第11条 市長は、平成29年度以降の新規交付対象者について、「経営・技術」、「営農資金」、「農地」の専属の担当者による組織(以下「サポートチーム」という。)を山形県村山総合支庁産業経済部北村山農業技術普及課等の関係機関に所属する者及び指導農業士等の関係者から選任し、交付対象者の上記各課題の相談先を明確にするものとする。
2 サポートチームは原則として、10月及び4月の年2回、交付対象者を訪問し、経営状況の把握及び諸課題の相談に対応する。
3 交付対象者は、交付期間内及び給付期間終了後5年間に居住地を転居した場合は、転居後1箇月以内に住所変更届(別記様式第4号)を市長に提出しなければならない。
(1) 交付対象者への面談により、青年等就農計画等達成に向けた取組状況を確認する。
(2) 圃場を確認し、次の事項について確認する。
ア 耕作すべき農地が遊休化されていないこと。
イ 農作物を適切に生産していること。
(3) 次に掲げる書類を確認する。
ア 作業日誌
イ 帳簿
ウ 農地基本台帳の写し
(交付対象者の中間評価)
第14条 市長は、開始型交付対象者の交付期間2年目が終了した時点で、当該開始型交付対象者の中間評価を次のとおり行なうものとする。
(1) 市長は、サポートチーム及び山形県村山総合支庁産業経済部北村山農業技術普及課等の関係機関で構成する評価会を設置する。
(3) 評価区分は、原則としてA(良好)、B(やや不良)、C(不良)の3段階とする。
(4) 市長は、A評価の交付対象者については、引き続き交付を継続する。なお、A評価の交付対象者のうち希望する者については、経営発展支援金(以下「支援金」という。)を交付する。また、B評価の者については、関係機関を中心とした重点指導の対象者として認定し、1年間、重点指導を行ないつつ交付を継続し、再度、中間評価に準じた評価を行なう。C評価の者については、資金の交付を中止する。
(交付中止の届出)
第15条 交付対象者は、受給を中止する場合は市長に中止届(別記様式第8号)を提出しなければならない。
(交付の停止及び中止)
第16条 市長は、次の各号のいずれかに該当する場合は、資金の交付を停止することができる。
(1) 第3条の交付対象者の要件の項に規定する要件を満たさなくなった場合
(2) 農業経営を中止した場合
(3) 農業経営を休止した場合
(5) 第13条の規定による就農状況の現地確認等により、次に掲げる場合その他適切な農業経営を行っていないと市長が判断した場合
ア 青年等就農計画等の達成に必要な経営資産を縮小した場合
イ 耕作すべき農地を遊休化した場合
ウ 農作物を適切に生産していない場合
エ 農業従事日数が年間150日以下である場合
オ 市長から改善指導を受けたにも関わらず、改善に向けた取組を行わない場合
(6) 交付対象者の前年の総所得が350万円以上であった場合(その後、350万円を下回った場合は、翌年から交付を再開することができる。)
(7) 報告の徴収又は立入調査に協力しない場合
(8) 虚偽の申請等を行ったことが判明した場合
(9) 第14条の中間評価によりC評価相当と判断された場合
(交付の休止届及び再開届)
第17条 交付対象者は、病気その他のやむを得ない理由により就農を休止する場合は、市長に休止届(別記様式第9号)を提出しなければならない。
(2) 虚偽の申請等を行った場合は、資金の全額
(4) 経営開始型の交付期間(休止等、実際に交付を受けなかった期間を除く。)と同期間、同程度の営農を継続しなかった場合にあっては、交付済みの資金の総額に、営農を継続しなかった期間(月単位)を交付期間(月単位)で除した値を乗じた額。ただし、第14条の中間評価によりC評価相当とされた者を除く。
2 市長は、前項の規定により交付対象者から返還免除申請書が提出され、申請内容を妥当と認める場合には、返還を免除することができる。
(支援金交付対象者)
第21条 第14条4項の中間評価でA評価相当とされた者のうち、支援金の交付を希望する者とする。
(支援金交付申請)
第22条 支援金の交付を希望する者は、経営発展支援金交付申請書(別記様式1号別添10。以下「申請書」という。)を市長に提出しなければならない。
(支援金交付申請の承認)
第23条 市長は前条の申請書の内容を審査し、支援金交付対象者のさらなる経営発展につながる取組であると認める場合は、承認し、審査結果を支援金交付対象者に通知するとともに、支援金を交付する。
(支援金の精算)
第25条 市長は、前条の実績報告書の内容を審査し、適当であると認める場合は承認し、支援金の精算を行う。
(支援金の額及び交付額)
第26条 交付額及び交付期間は、次に定めるとおりとする
(1) 支援金の額は、第23条で承認された取組の実現に必要な額のうち他の助成措置等による助成額を除いた額とし、支援金交付対象者が次年度も経営開始型の資金の交付を受けた場合の交付額の2倍又は150万円のいずれか低い額を限度額とする。
(2) 支援対象期間は最長1年間とし、支援の対象となる取組が年度を跨ぐことも可能とする。この場合において、支援金交付対象者は年度内に一度、前項の実績報告を行い、翌年度に再度第22条の交付申請を行うこととする。
(3) 支援金交付対象者が融資機関から行われる融資を活用し、農業用機械等の導入等の事業を行う場合について、当該事業に係る経費から融資額を除いた自己負担部分に充当することも可能とする。
(その他)
第27条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項については、市長が別に定める。
2 市長は、偽りその他の不正行為により、本来受給することのできない資金を不正に受給したことが明らかとなった場合、不正行為を行った者の氏名及びその内容を公表することができる。
附則
(施行期日)
1 この要綱は、公布の日から施行し、平成29年度事業から適用する。
(経過措置)
2 改正前の尾花沢市農業次世代人材投資資金要綱の規定に基づき実施している事業に対する同要綱の適用については、従前の例によるものとする。
(要綱の失効)
3 この要綱は、令和7年3月31日限り、その効力を失う。ただし、収入及び支出に関しては、令和7年5月31日まで効力を有するものとする。
(令2告示54―7・令5告示43・一部改正)
附則(令和2年3月31日告示第54―7号)
この要綱は、公布の日から施行する。
附則(令和5年3月17日告示第43号)
この要綱は、公布の日から施行する。